1.取引はブロックチェーンに保存されることで承認される

ビットコインを誰かに送金する際、送金者は金額や受取人、電子署名(身分証)といった取引情報(トランザクション)を他の端末(ノード)に一斉送信します。すると、この情報を処理してくれるノードが現れます。このノードの事を採掘者(マイナー)と言います。

マイナーの仕事は、取引情報の承認と記録です。これを採掘(マイニング)と言います。

勝手に仕事をしてくれるマイナー
ビットコインのこれまでの取引情報は、ブロックチェーンという台帳に保存されています。ビットコインにサーバーはありませんから、このブロックチェーンは各ノードに保存されていて、中身もすべて見ることが可能です。

そして、条件さえ満たせば誰でも書き込みだってできます。その条件とは、直前の取引情報に含まれた計算問題(ハッシュ)を解き、その答えも含めること。

マイナーは一定時間に発生した取引情報(トランザクション)をブロックという単位にまとめ、計算問題の答えと一緒にブロックチェーンに追加します。そうすることで、直前のブロックとの繋がりを証明することができ、ブロックがチェーン状につながっていくわけです。

マイニングによりブロックを追加することが出来るのは、問題を解くことが出来た最初の一人だけです。この問題は約10分で解けるよう、都度難易度が調整されています。

2.なぜ採掘者(マイナー)は採掘(マイニング)をしてくれるのか

ビットコインの取引が、マイナーがブロックチェーンの末尾にブロックを追加することで確定する、というところまではわかっていただけたでしょうか。では、なぜマイナーは、10分もかかる問題を解き、ブロックチェーンに追加する作業を請け負ってくれるのでしょうか。

マイニングには報酬額が決められている
実は、マイニングには一定の報酬額が決められているのです。ビットコインの新規発行はマイナーへの報酬という形でしか行われず、誰かが勝手にビットコインの新規発行量などを決められないようになっています。

また、マイナーへ支払われる報酬はマイニングの報酬だけではありません。ブロックチェーンに追加を行う際、ブロックに取りまとめる取引のうち、手数料が設定されている取引があった場合、その手数料はすべてそのブロックを追加したマイナーへ支払われます。

今後、ビットコインの認知が広がり、より活発に取引がなされるようになっていけば、より円滑な取引を望む人たちは優先して処理を行ってもらえるよう、少しずつ設定する手数料を引き上げていくことでしょう。マイニングによる発行量は年々減少していくよう設計されていますが、その分は自然に上がっていく手数料で充分賄えそうです。